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スカイラインが売れないのは「セダンの価値」云々ではなく「無骨なキャラ」のせい!?

スカイラインが売れないのは「セダンの価値」云々ではなく「無骨なキャラ」のせい!?

Photo 日産

こんにちは、家元です。

2019年7月16日、長く輝かしい歴史を持つ「日産 スカイライン」がマイナーチェンジを受けました。

最大の「ウリ」は高速道路において「手放し運転」を実現したProPILOT2.0!

技術の日産の面目躍如といったところです。

その他にもスカイラインとしては歴代最高馬力の400Rというグレード(405ps/48.4Nm)も用意して、一気に戦闘能力が高まった感じがします。

し・か・し、この乗り出し500万円以上する高級セダンであるスカイライン、これまでの不人気を覆して「セダンの復権」となるのでしょうか?いやなりません(反語表現=強い否定)。

それは高級セダンの購入層である日本の富裕層の「琴線」にかすりもしていないのが大きな理由。

今回は自らも典型的な高級セダン(実際はステーションワゴンですが)メルセデスAMG C43 ステーションワゴンに乗る私家元が、「なぜ今のスカイラインには心惹かれないか?」という問題を考えてみたいと思います。

セダンは本当に売れていないのか?

ミニバンの次はSUV、セダンの不人気が喧伝(けんでん)されて随分とたちますが、本当に日本ではセダンが売れていないのでしょうか?

Cクラスは2019年上半期で1万台以上売れている

Photo メルセデス・ベンツ

JAIA(日本自動車輸入組合)発表の2019年上半期(1~6月)の外国メーカー車モデル別新車販売台数ランキングによると、メルセデス・ベンツCクラスは11,257台、BMW3シリーズは4,473台売れています。

500万円程度する高級セダンのCクラスが1カ月に2,000台弱売れているのですから、セダンが売れていないという言い訳は通用しません(もちろんSUVはもっと爆発的に売れていますが)。

一方のスカイラインは「870台」!!!1カ月ではありません、半年で870台です。

いくらマイナーチェンジ直前だったとはいえ、この台数はセダンの不人気というだけでは説明がつかないでしょう。

ライバルはCクラス・3シリーズ・A4

価格帯とボディサイズ、クラスで比較すると、スカイラインの直接的なライバルは、ドイツ御三家といわれるメルセデス・ベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディ A4となります。

価格帯

マイナーチェンジ後のスカイラインの価格帯は 4,274,640円 ~6,048,000円、中心価格帯は500万円前後となっています。

価格帯
スカイライン427万~604万
メルセデス・ベンツ Cクラス(AMGを含む)455万~1,407万
BMW3シリーズ(M4を含む)452万~1,185万
アウディ A4(S4を含む)447万~846万

AMGやM4を含んでいるので価格が跳ね上がっていますが、ドイツの御三家もおおよそ500万~600万円が価格の中心となります。

ボディサイズ

全長全幅
スカイライン4,810mm1,820mm
メルセデス・ベンツ Cクラス4,690mm1,810mm
BMW3シリーズ4,715mm1,825mm
アウディ A44,750mm1,840mm

全長・全幅ともに、スカイラインともろにかぶるサイズです。

そしてこれらのドイツ御三家が売れているのですから、スカイラインが売れないのは「セダン」ではない別のところに原因があることになります。

「いつかはクラウン」の売れ行きは

それでは日本を代表する高級セダン、クラウンの売れ行きはどうなのでしょうか?

(クラウンの実際のライバルはフーガという話は置いておいて)

2019年の上半期の販売台数をスカイラインと比較してみます。

スカイラインクラウン
1月1424650
2月2203753
3月2215736
4月2042430
5月692456
6月142728
合計87021753

【データ参照】日本自動車販売協会連合会

いくらマイナーチェンジ直前だったとはいえ、「二桁」違います!!!

クラウンには社用車・ハイヤー・タクシーの用途があるとはいえ、これはもう勝負になりません。

高級セダンを買う層はいる

ここまで見てきたことでわかるとおり、日本には高級セダンを購入する層が一定数存在します。

ただその購入層の目には「スカイライン」は全く魅力的に映っていないというだけなのです。

500万円のセダンを買う人とは

現在ではどちらかというと趣味性の高いクルマとなってしまったセダンに500万円以上という金額を支払える人は、まあ普通にいって富裕層です。

ではそのような人たちがセダンに何を求めているかといえば、

  • 快適な乗り心地
  • 静粛性
  • フォーマル感
  • ステイタス

といったところだと思います。

一言でまとめると、「ソフィスティケート(洗練)」 された感じ。

この感じがないと、SUV人気をかき分けて購入してもらうには至らないということなのです。

よく言えば「骨太で男らしい」悪く言うと「垢抜けない」

ではスカイラインのソフィスティケート度はどうでしょうか。

「手放し運転」(ProPILOT2.0)も400馬力オーバー(400R)も購入層に響かない

高速道路での手放し運転を実現したProPILOT2.0、405psという途方もない馬力を実現した400Rというグレード、どちらも技術の日産の名に恥じない素晴らしい装備です。

しかしいかんせん高級セダンの購入層の琴線には触れません。

それは技術が単発だから。いくら素晴らしい装備があっても、クルマはデザインなども含めたトータルで評価されるのもですから、1点豪華主義では評価されないのです。

スカイラインで特に残念なのは、伝統的とも言えるその内装です。

緻密さを感じない内装

これは日産車全体の内装に言えることですが、「昭和っぽい」。古くささを感じます。

まあ、それが慣れた人にはいつもの日産、いつものスカイラインということで安心感につながるのかもしれませんが、21世紀にドイツ御三家と争うには厳しいといわざるを得ません。

高級セダンの内装ではない!

Photo 日産

良く言えば「武闘派」「男らしい」ともいえますが、なんかゴチャゴチャして見えます。

エアコンの吹き出し口もミニバンのセレナのと同じ?(実際には違うのでしょうが)と思わせてしまいますし、シフトノブとドリンクホルダー部の間に入るデザインの切り返しもうるさい感じがします。

Photo 日産

このウッドの使い方。絶妙にダサいですね(すいません)。

ついでにいうとこのステアリングホイールの中心に鎮座まします日産のマーク、今回はフロントマスクもインフィニティのマークから日産マークに変更されましたが、良くないです。

いくらカッコイイ男性でも、ジャケットやシャツの胸ポケットに「名札」が縫い付けてあったら台無しですよね。

つまりそういうことです。

ドイツ御三家もクラウンも、名入りのマークは使用していません。

アウディ、メルセデスの内装と比べてみる

個人的には最近マンネリ気味でいまいちなのですが、インテリアのクオリティで評価が高いのはアウディA4です。

Photo Audi

直線を基調とし、アルミなどの素材を上手く使ってインテリジェンスを感じさせる内装に仕上がっています。

こちらはメルセデス・ベンツCクラス

Photo メルセデス・ベンツ

デザインされたエアコンの吹き出し口、トーンを抑えたウッドパネルの使い方、スカイラインのように余計な切り返し部分がないので落ち着いた雰囲気を感じます。

この上質さを高級セダンの購入層は求めているのです。

セダンは日本撤退、インフィニティのSUVを販売しては?

Photo INGINITI

※写真はインフィニティQX60

これまで見てきたように、高級セダンとしてのスカイラインは日本国内では売れません、多分、おそらく、ほぼ確実に。

であるならば、いっそのことセダンは日本から撤退してしまうというのはどうでしょうか。

フルラインナップメーカーとしての矜持が許さないというのであればインフィニティのセダンを販売すればいいと思います。

それよりもなんで商品的に魅力のあるインフィニティのSUVを国内販売しないのでしょうか?

QX60なんていいと思うんですけどねえ、大人気のボルボXC60とはまた違ったゆったりテイストで。

やっちゃえ、日産。

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