藤井聡太七段は棋聖戦第四局を110手で勝利し、通算成績を3勝1敗とし「棋聖位」を獲得した。
藤井棋聖誕生である。
それにしてもワクワクする!
「人類のまだ見ぬ可能性」を大天才が垣間見せてくれるからだろうか?
目次
現役最強棋士をして「なんなんだろうね?」
対戦相手で現役最強棋士と称される渡辺明二冠は、自身のブログで今回の棋聖戦五番勝負を振り返り、こう語る。
第1局は▲13角成から一気にスピードアップで「えっ、それで寄ってるの」とか思ってる間に負け、第2局は△31銀で手がありません、と。そして今回は中盤でピタッと追走されて△86桂で抜き去られる。と、負け方がどれも想像を超えてるので、もうなんなんだろうね、という感じです。
引用元「渡辺明ブログ」https://blog.goo.ne.jp/kishi-akira
同じく史上5人しか存在しない、中学生で棋士となった早熟の天才であり、現在も現役最強と称される渡辺二冠をして、
『負け方が想像を超えている』
『なんなんだろうねという感じ』
と言わしめる才能。
もしかしたら私たちは、「将棋というゲームが始まって以来の天才」、つまり400年に一度の天才が「実際に将棋をさす姿」をライブで見るという僥倖にあずかっているのかもしれない。
人類史上最高の数学者「ガウス」との類似点
藤井棋聖の早熟天才エピソードは数々あるが、有名なのは8歳でタイトル経験者のプロ棋士も参加する「詰将棋解答選手権」に出場し好成績を収め、小学六年生12歳で初優勝、以後現在まで優勝し続けているというものだ。
初見の41手詰めの詰将棋をチラッと見て20秒ほどで解いてしまったこともあるという。
私はこのエピソードを聞くたびに、人類史上最高の数学者「カール・フリードリヒ・ガウス」を思い出す。
小学生だったガウスは授業中1から100までを足す計算、「1+2+3+・・・+99+100は幾つになりますか?」という先生の問いに「5050です」と瞬時に解答。
先生が「あ、この問題知っていたんだね」というと、
「えっと、(100+1)×100÷2って計算すれば一発じゃないですか?」
と答えたという。
小学生にして等差数列の和を求める公式をサラッと発見してしまうガウス。
その後もガウスは15歳で素数の分布=素数定理を発見し、更には10代後半で古代ギリシャ時代に正五角形の作図方法が発見されて以来、2000年もの間発見されていなかった正多角形(辺の数が素数)の作図方法(「正十七角形」というなぜそこ!というわけの分らない形を定規とコンパスだけで描く)を「なんとなく思いつく」!!!
この数十年ではなく、数世紀に一人と呼ばれる天才と同じニオイが藤井棋聖からは漂うのだ。
知の巨人ニュートンと共通する「生活能力の低さ」
お母様の話によると、どうやら藤井棋聖は「生活能力が低い」らしい。
プロとなる前の奨励会時代、愛知県瀬戸市に住む藤井棋聖は新幹線で大阪にある関西将棋会館に通っていたのだが、新幹線の中に財布を忘れてしまい、発車を1分ほど遅らせてしまったことがあるという。
また小学校卒業時に初めて一人で大阪に泊まりがけで行かせてみると、「服や傘といった荷物一式」を将棋会館に忘れたまま帰って来てしまったらしい。
更には詰将棋を解きながら歩いていて、何度もドブに落ちてしまったとか・・・。
これはどうやら天才特有の「症状」らしく、アインシュタインやエジソンにも同様のエピソードが存在する。
中でも有名なのは知の巨人アイザック・ニュートンで、思考にふけるあまり、
- 卵と間違えて時計をゆでてしまった
- パジャマを脱ぐのを忘れてその上に上着だけを羽織って大学に出かけてしまった
- 馬から手綱が外れていることに気づかず、手綱だけを引きずりながら歩いていた
と、枚挙に暇がない。
藤井棋聖はすでに、並み居る天才たちと同じ症状を発症してしまっている。
世紀の大天才の全盛期は実はこれから!
17歳にしてすでに世紀の大天才の雰囲気を多分に漂わせている藤井棋聖だが、実は棋士がその能力のピークを迎えるのは25~30歳くらいの間と言われている。
つ・ま・り、現在の藤井棋聖はまだ「発展途上」なのだ。
20代の棋士は毎年2段階くらい強くなっていくらしい。
とすればピークまであと7~8年ある藤井棋聖はどこまで強くなってしまうのか。
×2×2×2・・・、ガウス先生に教えていただきたい。
更には「ピークが25~30歳」というのはこれまでの棋士の話で、藤井棋聖は無限に強くなってしまうのではないか?
そんな心躍る妄想をさせてくれる藤井新棋聖。
いやはや、自分が幸せな時代に生まれたことを神仏に感謝したい。
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